児童ポルノの所持で30歳の会社員が書類送検された事件で、事件の証拠品としてフィギュアがメディアで晒されたことが問題視されています。児童ポルノ法は実在児童を守るための法律であり、非実在のキャラクターであるフィギュアを児童ポルノ扱いするのはおかしいじゃないか、ということですね。2016年3月4日の参議院予算委員会で、山田太郎議員がこの問題を取り上げ、国家公安委員長に質問してくれました。

河野国会公安委員長は「絵的に面白いから押収をして並べてマスコミに見せようなんてことは許されることではございませんので、そうしたことは厳に慎まなければならないと思いますが、それがその犯行の動機や背景の解明の立証に役立つと、繋がっているというものならば押収されることも有り得ると思います」と答弁。

フィギュアの押収を犯行の動機や背景の立証に繋がっているものとしつつも、 「絵的に面白いから押収をして並べてマスコミに見せようなんてことは許されることではございませんので、そうしたことは厳に慎まなければならない」という答弁を引き出せたのは大きかったと思います。

当日の質疑のやり取りを文字起こししたので公開します。

ちなみに、事件についてはこちらのツイートの画像を参考に。




文字起こしをする動画:
2016年3月4日予算委員会(参議院インターネット審議中継)
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?ssp=24237&type=recorded
(この動画の4:33:38付近から文字起こし)


以下、文字起こし。

山田太郎議員
「さて、表現の自由について、少し今日はやりたいと思いますが、フィギュアの問題でありまして。2月16日にですね、警視庁が児童ポルノ規制法違反で検挙した事件がありました。で、まず一般論等でお伺いしたいんですが、実在しない児童をモデルとしたフィギュアというのは、これは児童ポルノに当たるのかどうか。これは法務大臣、お願いします

岩城法務大臣
「お答えいたします。あくまでも一般論として申し上げますと、児童ポルノ禁止法に言う児童ポルノとは実在する児童を描写したものと解されていますことから、お尋ねのフィギュアがおよそ実在しない児童を描写したものを指すのであれば、児童ポルノには該当しないと解されるものと存じます

山田議員
「これも一般論として法務大臣、お伺いしたいんですが、事件と関係ないものというのは押収できるのかどうか。これもお答えいただけますでしょうか

岩城法務大臣
捜査機関が行う令状による差し押さえについては、刑事訴訟法上、犯罪の検査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、証拠物または没収すべきものと思料するものを差し押さえることができるものとされております。従いまして、必要のない差し押さえはできません

山田議員
「2月16日のこの事件に関して、警察庁におうかがいしたいと思います。当該事件に関してフィギュア自身は押収したんでしょうか?

警察庁生活安全局長
「お答えいたします。お尋ねのいわゆるフィギュアと呼ばれる人形は、警視庁が2月16日に児童買春児童ポルノ禁止法違反事件で被疑者を送致した事件に関して、裁判官の発布した令状に基づき、本件に関係ある証拠品として押収したものと承知しております

山田議員
フィギュアそのものは、まあ児童ポルノに当たらないということですが、それではなぜ押収したのか、どう関係あるのか、警察庁は教えて下さい

警察庁生活安全局長
「お答えいたします。お尋ねの証拠品は、現在捜査中の事件に係るものでありまして、詳細についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、一般論として申し上げれば、裁判官の発布した令状に基づきまして、事件に関係あるものとして、犯行の動機、犯行の背景等を立証するために必要なものとして押収することがあるというふうに承知しております

山田議員
「そうすると、今回のフィギュアは事件に関係あるものという認識で警察庁は押収されたということでいいですね?」

警察庁生活安全局長
「お答えいたします。ただいま申し上げましたように、この事件については現在捜査中ということで、詳細についてはお答えを差し控えさせていただきますが、犯行の動機、犯行の背景等を立証するために必要なものっていうのを押収することがあるというふうに承知しております」

山田議員
「これは国家公安委員長の河野委員長におうかがいしたいんですけども。まあ、どういう事件だったかと言うとですね、実在のポルノの、まあ画像を持っているといったところで事件があったわけですが、たまたま家にフィギュアがあったってことなんですね。

で、報道によると、DVDだとかサーバーとか並んでる横にフィギュアが並べてあったと。まあ、言い方はあれですけど、もしかしたら絵的にですね、何となくフィギュアを並べとくとそれっぽいのかなあと。まあこう使われてしまったんではないかという節があるように、私は感じたわけであります。

で、やっぱり国民にとって信頼できる警察を目指すという意味では、あまりこういう形でもってですね、もしかしたら関係ないものをですね、あえてテレビにさらして押収物として、さらすというのはいかがかなあというふうに思っておりますが、ぜひその辺り、国家公安委員長、コメントいただけますか?

河野国家公安委員長
「個別の案件については、なかなか答弁をできませんけれども、そうしたフィギュアがこうした事件の犯行の動機や犯罪の背景を立証するために必要があると認めて押収されることもありうると思っております。絵的に面白いから押収をして並べてマスコミに見せようなんてことは許されることではございませんので、そうしたことは厳に慎まなければならないと思いますが、それがその犯行の動機や背景の解明の立証に役立つと、繋がっているというものならば押収されることも有り得ると思います


文字起こしは以上です。


【参考リンク】
山田太郎議員が、アニメ・漫画・ゲーム等を守るためにしてくれた事まとめ(2016年6月版) - 二次元規制問題の備忘録
http://nijigenkisei.ldblog.jp/archives/47848248.html

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