二次元への法規制を訴える人達は、しばしば「子供達を守るために、アニメ・マンガ・ゲームを規制すべきだ」と主張します。二次元規制に強く反対している山田太郎議員は、児童保護を軽視する「子供の敵」なのでしょうか?

児童ポルノ法による二次元規制に反対している山田太郎議員は、児童性虐待の問題を軽視する「子供の敵」なのでしょうか?

結論から先に書きましょう。

山田太郎議員は児童虐待・搾取の問題に尽力している「子供の味方」とでもいうべき政治家です。



◎山田太郎議員は、どの省庁も児童の性的搾取や虐待の問題の全体像を把握できていない状況を問題視。2016年1月19日の参議院予算委員会で、菅官房長官から「児童の性的搾取・虐待の問題について内閣官房に総合調整権限を与える」旨の答弁を引き出した。 


山田太郎議員事務所作成の以下の資料をご覧ください。児童の性的搾取・虐待の問題について、どの省庁も全体像を把握できていないという重大な問題があることが分かります。政府が児童の性的搾取・虐待の問題への適切な施策を実施するためには、この問題の全体像の把握が不可欠なのにも関わらず、です

資料01
(資料は山田太郎議員のHPのものです)

山田太郎議員はこの問題を解決するために、児童の性的搾取・虐待の問題に関係する省庁との接触を図ります。しかし、何度話し合いを重ねても、児童の性的搾取の総合対策部署は決まりませんでした

資料02
(資料は山田太郎議員のHPのものです)

各省とのやり取りを通じてこの問題を解決することができないという結論に達した山田太郎議員は、1月18日の予算委員会で、この問題を取り上げますしかし、残念ながら政府側から積極的な答弁を引き出すことはできませんでした。それでも、山田議員は翌19日も諦めずにこの問題を取り上げ、菅官房長官から積極的な答弁を引き出すことに成功しました。それでは、実際の議事録を見てみましょう。


○山田太郎君 維新・元気の会の会派の山田太郎でございます。

 昨日の議論に引き続き、国連報告者等の記者会見に関しての、特に児童の性的虐待等についての議論から始めたいと思います。

(中略)

 国連の方からも指摘されました児童の性的虐待やその搾取に関しての担当部署の問題として、昨日の答弁では、菅官房長官の方から、全体としては内閣官房で取りまとめをされていると、こういう御発言をいただきました。

 念のため確認でありますが、児童の性的搾取や虐待に関しては内閣官房で包括的な戦略を取りまとめるということでよろしいのか、もう一度御答弁いただけますでしょうか

○国務大臣(菅義偉君) 今、児童の虐待の問題でありますけれども、ここは政府が一丸となって取り組んでいかなきゃならないということは当然であります。そういう中で、犯罪対策閣僚会議の庶務であります内閣官房で全体の取りまとめを行って、各関係省庁がそれぞれ所掌に従って様々な取組を行っているのが現実であります。

 しかし、昨日、委員の御指摘もありました。委員御承知のとおり、昨年、国家行政組織法、これが改正をされましたので、現在は省庁設置法で総合調整できませんけれども、今年の四月からできるようになりますので、そうした御指摘も踏まえて、各省庁等に対して、任務に関連する特定の内閣の重要課題、今の児童虐待は極めて重要な課題だというふうに思っています。そうしたものについては閣議決定で総合調整権限を付与することができる、この四月からなりますので、そうしたことについて、御指摘を踏まえて、政府として責任を持って対応できるような体制というものをつくっていきたいというふうに思います

2/19 予算委員会議事録 ~マンガ規制勧告に外務省抗議へ~(山田太郎議員HP)
http://taroyamada.jp/?p=8501


以上のように、山田議員は菅官房長官から、この問題について積極的な答弁を引き出しました。山田議員は質疑後に、次のようにツイートしています。



また、山田議員は、この質疑の翌日に放送された自身のニコ生の中で、次のように語っています。


山田議員
「(1月19日の参議院予算委員会での山田太郎議員の質疑のあと、山田議員が他党議員と公務員制度改革について話をしていたところ)わざわざ菅官房長官が後ろの席までやってきて、山田さん、山田さん。ちゃんとやりますから』と。『決めましたから』、えーと、『決めたんで、閣議で、しっかり閣議決定をして、これはやってくからよろしく』と言って、握手求められたんだよね」

【第197回】軽減税率と有害図書 予算委員会攻防での裏側【参議院議員山田太郎のさんちゃんねる】(2016/01/20放送)
https://www.youtube.com/watch?v=7UXFJZ_Qr2s&feature=youtu.be&t=54m18s
(この動画の54分18秒付近から文字起こししました)



菅官房長官も、山田議員に直接話しかけるという形で、問題解決への強い意思を見せてくれました。「児童の性的搾取・虐待の問題について、どの省庁も全体像を把握できていない」という問題は解決に向かうでしょう

児童虐待・搾取の問題に対する政府の態勢の不備が、山田太郎議員の質疑によって、確実に1つ改善されることになったのです






◎「児童の売買、児童売春、児童ポルノ」に関する国連特別報告者、ブキッキオ氏も山田太郎議員を認めた


昨年、国連人権理事会から「児童の売買、児童売春、児童ポルノ」に関する特別報告者に任命されているマオド・ド・ブーア=ブキッキオ氏が、調査のために来日しました。来日中に、ブキッキオ氏は山田太郎議員とも面談を行っています。

山田太郎議員は、ブキッキオ氏との面談について、2015年10月21日のニコ生で語っています。その様子を少し紹介してみましょう。


山田議員
「そのブキッチオさんが来てですね、単刀直入にまず言われたのが、えーと、いきなり、『山田さんはどうして、児童ポルノ規制法に対して、貴方は反対したんだ?』っていうふうにいきなり言われまして、ビックリしまして。ほとんど喧嘩腰。誰からどういうふうに聞いたか分からないんですけども、僕がまるでですね、児童ポルノ愛好家のような言われようでですね、まず面談がスタートしたということで、」

(山田議員の発言については、この記事より一部を抜粋)


山田太郎議員について、事前に否定的な見解を聞かされていたのか、ブキッキオ氏の山田議員に対する態度は、良いとは言えないものだったようです。


山田太郎議員
「私も、実は、里親とかですね、児童養護。今日も実はドイツに行った理由、あるいはオランダ、イギリスに行った理由として、説明をしていきますが、その話もブキッチオさんのほうにはしたんですけれども。国会の中で最もですね、里親に関しても、児童養護に関しても、これ誰も議員がやってませんから。そういうことをですね、子供の権利関係としては、私は誰よりもやってるつもりで。そういったものがですね、結局施設でどうなってるのか。えー、里親がないために、日本では今ですね、親のネグレクト含めてどうなってるのか。まあ、こういうものにもメスを入れないで、マンガとアニメがですね、いわゆる、なんらか、その、愛好家によってですね、えーと、まあ、影響を与えてると、えー、いうのは、おかしいんじゃないか、という話をですね、やったんですね」
(山田議員の発言については、この記事より一部を抜粋)


このように、自身の児童保護についての取り組みをブキッキオ氏に伝えるなどして、ブキッキオ氏を説得してくれたそうです。


山田議員
(ブキッチオさんは)最後すごい『安心した』って、ホントに、ホントに安心した顔して帰ったもんね」

荻野幸太郎氏(表現の自由のためのNPO『うぐいすリボン』理事) 
「いや、(ブキッチオさんが)『安心しました』って言った時、ホントに安心してそう言ってた感じでしたよね。『先生(=山田議員)がポルノ議員じゃないことはよく分かりました』って言ってて。安心しておっしゃってましたね

(山田議員の発言については、この記事より一部を抜粋)

面談の最後には、ブキッキオ氏も山田議員に対する認識を改めて帰っていったようです(ただ、残念ながら二次元規制の問題についてブキッキオ氏を説得するには至らなかったようですが…)。国連の児童保護の問題の専門家も、面談を通じて山田議員が「子供の敵」ではないと認識したということでしょう

山田議員は児童保護に対する自身の取り組みについて、以下のようツイートや記事を書いています。




100cmからの政治と児童養護、障がい者政策【第65回山田太郎ボイス】
http://taroyamada.jp/?p=8207


2016年2月14日に山田議員が児童養護について語るイベントが開かれるようです。




本記事の主題とは少しズレてしまいますが、山田議員は、ブキッキオ氏の正確性を欠いた発言についても参議院予算委員会で質問しています。


文字起こし:国連報告者が『極端な児童ポルノコンテンツの漫画の禁止』を求めている事について、参議院予算委員会で山田太郎議員が質問 - 二次元規制問題の備忘録 http://nijigenkisei.ldblog.jp/archives/46612508.html



◎おわりに


アニメ・マンガ・ゲームの表現の自由を守る政治家として有名な山田太郎議員。しかし、ここまで書いてきたように、山田太郎議員には児童保護の問題に取り組む政治家としての顔もあります。山田太郎議員のそういう顔も、もっと良く広く知られてほしいと思っています。