2014年10月1日に放送されたニコ生で、二次元規制反対派の山田太郎議員が『臨時国会の内閣提出予定法案一覧の中に二次元規制につながる可能性がある青少年健全育成基本法はなかった。しかし、臨時国会初日に青少年健全育成基本法に関する署名が提出されるなど、(法案推進側は)やる気満々』という趣旨の発言をしました。表現規制クラスタ有志一同の手で山田議員の実際の発言を文字起こししましたので、公開します。


文字起こしをする動画: 
山田太郎のみんなのさんちゃんねる 
(上の動画の2分20秒付近から文字起こし)

上の動画が見られない方は、近いうちに同じ動画が山田議員の公式HPで公開されるはずなのでそちらをごらんください。


【発言者紹介】
山田太郎氏:みんなの党所属の参議院議員。コミケ街頭演説で有名。児童ポルノ法や青少年健全育成基本法による表現規制に反対して、積極的に活動している。元俳優の山本太郎議員とは別人です。

坂井崇俊氏:山田太郎議員秘書。『エンターテイメント表現の自由の会』(AFEE)代表。

遊佐めぐみさん:声優さん、AFEEナビゲーター。



以下、文字起こし。




山田議員
青健法が、請願が出てたっていう」

坂井秘書
「請願が出ましたね。ちょっとさっき(ニコ生の)コメントにも出てましたよね。9月29日」

(注:山田議員と坂井秘書が話しているのは、これのことと思われます。→青少年健全育成基本法の制定に関する請願→http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/seigan/187/futaku/fu18700630005.htm

山田議員
青少年健全育成基本法という法律がありまして、漫画とかアニメとかゲームのですね、表現の規制に繋がるんではないかと、まあいうような法律案であるんですが、これがなかなか政府の方から出ないということで、これをたぶん早期に、早く出してくれという請願を、まあ自民党議員中心にですね、280名の署名をもとに請願が参議院の、あれは何委員会? 内閣委員会?」

坂井秘書
「どこなんだろう? これからまだ付託されてないですね。まあたぶん内閣委員会ですね」


山田議員
(青少年健全育成基本法に関する請願が)29日に出たということでありまして、これをきっかけにですね、青少年健全育成基本法が、審議される可能性はなくもあらずと。ただですね、正確に言っておきますと、今、私の手元の方にですね、この臨時国会、29日から始まったんですが、内閣が提出する予定の法案一覧の中には、青少年健全育成基本法はありません

なので当初は内閣の方はですね、この青少年健全育成基本法を、この国会ですね、63日間かな? 約2ヶ月の中で提出するという予定はなかったんですが、ま、もちろん、こういう請願を受けてですね、提出する可能性も出てきたということで。しかも請願を出した側は、国会の初日冒頭ということで、やる気満々ということでありますので」

坂井秘書
後まぁ議員立法が残ってますんでね。そっちの可能性がまぁどっちかというと、青健法は高いかもしれないですね。ちょっとまだ分かんないですけど」

山田議員
「ということで、あ、そうか、前回は議員立法という形で出したと。だから、色んなところからですね、手を変え品を変え、何としてでも青少年健全育成基本法をですね、成立させたいという人が結構いる、というのがビックリみたいな、ですね。しかも内閣の閣法で出してもらいという、たぶん請願でありますので、まあ出す側は本気だということで、かなりこの青少年健全育成基本法がですね、通ってしまうと、表現の自由とかですね、ゲームですね、特にね、狙われているのは。

暴力表現、それから、まあ暴力っていったって、ゲームでピーピーパーパーってやったら、相手が人間みたいな形をしていたら、全部それは、人を殺してるような行為じゃないかということで取り締まられちゃう可能性があったりとかですね。結構色々と難しい問題抱えますので、ちょっとこれについては、きちっとやらないといけないかなと。

で、ちょっと請願の内容もですね、まあ国会開いたばかりなので、請願課の方に取り寄せて、どういう内容なのかということについては改めて、次回含めてですね、やりたいなというふうに思っています

(中略:アメリカのデューク大学の萌えの研究者から日本の二次元規制問題について取材を受けた話)

山田議員
「もう一個が『マンホール』やろうか。『マンホール』、もう気に入ってるんですよ」

坂井秘書
「面白いですよね」

山田議員
「面白い面白い」

遊佐さん
「私、見たことないです」

山田議員
「見たことない。あの、実は、えー、『マンホール』、みなさん、読んだことある人なんて、あんまりいないんじゃないの。あのー、長崎県でこの、長崎県のですね、簡単に言うと、(『マンホール』という漫画が)有害図書にですね、指定されたということでありまして。長崎県こども未来課というところが、担当になるようなんですけども、有害図書だということで。有害図書になっちゃうとどうなるの、これ」

坂井秘書
「いや、だから、事実上、売られないと」

山田議員
事実上売られないと。それで、私のお友達がですね、そういうものがあるよということで本人に話聞いたらどうかっていうことで。で、簡単に言うとですね、彼も実はこの問題に、作者のですね、筒井哲也さんもですね、なぜ有害になったのかということについて、これホームページで本人がさらしてますので、たぶん大丈夫だと思いますけども」

(注:以降の山田議員の発言は筒井さんの書いた文章を読まないと少し分かりづらいと思いますので、実際に見に行くことを推奨します。→http://www.pn221.com/nagasaki2.html

山田議員
「じゃあ、そのページのところを。4ページですね、これがダメだっていうことになりまして。で、有害図書だから、これでさらして、未成年が見たらいけないわけ?」

坂井秘書
「どうなんだろう? 長崎県の方はちょっと見ないでください(笑)」

山田議員
「あ、そうか、じゃあ本じゃなくて問題点のコチラ側で出した方がいいですね。まず有害部分に当たるというふうになった記述はですね、こんな感じでありまして。ネタばれをしちゃっていいのかどうか分からないんですけども。まあ要はですね、こういう感じの人が出てきてですね、目の方から、まあ虫っぽいものが出てきて、それをこうバーッとこう人にかけられるという話なんですね。で、このシーンは大体まあ2、3ページなんですけども、全体はもっと淡々と流れている感じ」

坂井秘書
「全体の中のたぶん何割かっていうので指定されてるんですね」

山田議員
「それからですね、もう一つはですね、マンホールというぐらいですから、あんまりネタバレしちゃうとあれですけども。まあだいたい分かると思うんですけど。あるマンホールの中に秘密の施設っていうものがあるらしくてですね、その中になんかこんな感じになってたということで。この部分がですね、有害であるということでありまして。あと、片目族の話っていうのがちょっと途中で出てくるんですけど、本件に関しては有害性がないということなんですね。

ということで、この、青少年の暴力性、残虐性を著しく助長するって書いてあるんですが。この、頭にミミズ腫れの浮かんだ人物の姿がグロテスクであるけれども、この著作者がですね、これがどうして青少年の粗暴性とか残虐性を著しく助長することになるのか分からんと。もう一つはですね、こういうふうな、まあ、ある寄生虫にやられちゃったっていうのが設定になっているんですけども。あのー、これ別に、そういう、いや、病気が、まあ今で言うところのですね、こういうふうに言うとまた作者の人に怒られちゃうかもしれませんけれども。今の、アフリカで流行ってるエボラ熱みたいな、まあ感じと言うと雰囲気分かってもらえると思うんですけど、それがちょっと絵として少し漫画で描かれたということ、にしか私は全然見えないんですけども。それがですね、まあ有害であるということで。ちょっと確かにですね、『どうして?』という。

で、これが有害の線になってしまうとですね、あのー、ほとんど、あのー、いろんなもの、ちょっとグロテスクと言われるような描写に関して、これ性描写でもなんでもないですよ。グロテスクと言われるものに関しては全部、有害図書になってしまうと。

で、なんでこんな話をちょっとしたかというと、青少年健全育成基本法というのは、こういうことを取り締まっていくものなんですね。なので、今みたいなものが、これは長崎県の条例という形で、こども未来課ってところがそういう判定をして、事実上これが売れなくなったということなんですけど。青少年健全育成基本法の観念に立つと、このマンガ自身が日本では売れなくなってしまうと、まあいうような可能性があって

しかも数ページ、しかもさっき見ていったように性描写でもなければですね、なんか青少年の暴力を記述したものではない、まぁ見ると確かにちょっと気持ち悪いな、と。本人もそれを狙ってグロテスクな描写をしたと思うんですけど。それでダメだということに、どんどんなっていくという、まあ恐ろしさですよね

坂井秘書
「(ニコ生のコメントで)『18禁でもダメなの?』って書いてありますけど、まあだから、18禁になるってことですね」

山田議員
「そう18禁。でも18禁になっちゃうってことは未成年が見た場合に問題になっちゃうので売りにくいということになりますから、普通の漫画本のところに並べない。となると、本屋さんは、分かると思うんですけど、めんどくさいから売らないと。こういうシステムになっちゃうわけですね。これで18禁っていうのは相当…」

山田議員
ちなみにあのー、坂井さんと私と読んだんですけど、非常に面白い

坂井秘書
面白いですよね

山田議員
「面白い面白い面白い。最初はなんなのかと思ってですね、ちょっとその、グロテスクなところだけを見ていたんですが、全体としては非常に面白いので、2巻3巻と続いているようなので買って読んでみようかなと

坂井秘書
僕はあのー、たった今なんですけど、山田さんが宣伝しちゃったので。これまだ僕、1巻だけしか、あの指定されていないんですよ。だから、それ以降のやつ今買いました(笑い) 売り切れになると困るから(笑い)

全員
「(笑い)」

坂井秘書
「いやでもこれ、ほんと面白かったですよ」

山田議員
「面白い面白い面白い。なんかどうなっていくんだろうと思って、最初のその何ページかのグロテスクなところだけが気になったんだけど、どんどん読んでって、終わっちゃった」

坂井秘書
「結構面白い。すぐ終わっちゃう」

山田議員
「すぐ終わっちゃう」

坂井秘書
「これホント面白い。すっごい気になる」

遊佐さん
「そう言われると私も読みたくなってきました」

坂井秘書
ぜひこれ買う方は中古じゃなくて新品を。そうすると、これあのー、筒井さんが青少年健全育成で、こう長崎県と戦うための資金になるんで

山田議員
「なるほど。というふうに思っています。ただ、ホントに法律を出せという請願があったりとかですね、前回も(通常国会で)議員立法という形で出てたりとか、青少年健全育成法というのの成立というかですね、提出の足音は近づいていますので。

私この63日間の短い臨時国会ですし、もともとはその内閣から提出された、あのいわゆる議論をする一覧の法律予定ってもう出るんですね、冒頭に。それを見た時に、あー、よかった、ないわと思ったんですが。そんな甘くないなと、まあいう事でありまして、ぜひ皆さんと一緒にですね、これを考えながら、急ピッチに、ちょっと世論を盛り上げていかないとヤバイ状況かなあ、というふうに思っています

坂井秘書
「あ、そうそうそう、これ長崎県、僕電話したんですよ」

山田議員
「あ、電話した」

坂井秘書
「なぜ電話したかって言うと、長崎県、春画も規制してるらしいんですよ」

山田議員
「あ、そうなの? 厳しいなあ、長崎」

坂井秘書
「えっ!? っと思って」

山田議員
「長崎県なんてさ、あの出島もあったしさ、そういうことに関してはかなりオープンなのかなあと思ってたけど、春画もダメなの?」

坂井秘書
「春画がダメだっていうふうに、このブログで出ていて、筒井さんのブログで見て、そうだと思って。じゃあ、どの春画なんだろうと思って、その本を特定しようと思って、そうしたらね、ホームページにないんですよ、そのページが」

(注:現在はページが見られる状態になっているようです(有害図書類指定状況 | 長崎県)。リンク先の『有害図書類指定状況(50音順)平成26年8月29日時点 平成14年度~平成26年度[PDFファイル/693KB]』をクリックして、No.496を見ると平凡社の『春画 別冊太陽』という記述が見て取れます)

山田議員
「ほうほうほう」

坂井秘書
「その筒井さんの、こう、ある、見ると、ちゃんとリンクがあるのに、今行くと飛べなくて」

山田議員
「消されてるんじゃない? 長崎県のほうが、シャットダウンして」

坂井秘書
「長崎県なんとか課(注:こども未来課)は、話題になったからと思って消したんですよ」

山田議員
「そうそうそう、僕もさっきちょろちょろっと調べてたら、『あれ?』とか言って、これはつながってませんて出る」

坂井秘書
「で、電話したらまあ、今週中に上げるって言ってたんで。なんかね、怪しい言い訳をしてたんですけど、まあ、まあ、ちょっと1週間じゃどうせなんにもできないから、まあちょっと金曜日にももう1回電話しよう――」

山田議員
「そういうのを1度発表しといてさ、サイトを突然閉じるっていうのはよくないよね。非常によくないです」

坂井秘書
「あ、(ニコ生のコメントで長崎県のページが)『今日更新された』って」

山田議員
「え? だって、今、見たよ。僕一緒にこれ出てくる前に見てるから、30分前には少なくともなかったと思いますよ」

(注:Twitterでの情報によると、山田議員のニコ生が放送された10月1日には該当のページが更新されていたようです。urlが変更されたため、山田議員は筒井氏のブログからだと該当ページに飛べなかったということだと思われます)

坂井秘書
「あれ、じゃあ、ページが古いのかなあ?」

山田議員
「まあいいや。じゃあ、ちょっと、我々の番組では、粘りちっこく、この問題をちょっと、せっかくですから、『マンホール』。マンホールプロジェクト。あのー、筒井さんにもぜひ、チャンスあったら来ていただくか、まあお話を聞きに行きましょうかね」

坂井秘書
「はい」

山田議員
「はい。ネバネバネチネチですね、しっかりやってこうというふうに思ってます

坂井秘書
「あと僕のタスクリストのアラートのところに、金曜日の3時に長崎県の子供なんとか課に電話かけるっていう」

遊佐さん
「きっちりしてますね。よろしくお願いします」

山田議員
「がんばりましょう」

坂井秘書
「はい、がんばりましょう」



文字起こしは以上です。山田太郎議員は、児童ポルノ法や青少年健全育成基本法によるアニメ・マンガ・ゲーム等の規制に反対の立場で、国会の内外で精力的に活動してくださっている議員さんです。山田議員のニコ生は毎週水曜日22時から放送されています。放送では頻繁に二次元規制問題について取り上げて下さっています。

(2014/10/13追記:10月17日(金)に自民党内で青少年健全育成基本法案についての話し合いが行われるようです)

  



【参考リンク】
参議院議員・山田太郎 ニコニコチャンネル

山田太郎議員ツイッター

エンターテイメント表現の自由の会(AFEE)ツイッター

記事について何か問題等あれば、ブログ主のツイッターにご一報下さい→https://twitter.com/YuukiNijino