2014年4月30日に放送されたニコ生で、児童ポルノ法改正案の歴史・要点について語ってくれました。山田議員の実際の発言を文字起こししたので公開します。

文字起こしをする動画:
山田太郎のみんなのさんちゃんねる
(上の動画の19分10秒付近から文字起こし)

上の動画が見られない方は、同じ動画が山田議員のYouTubeチャンネルで公開されましたのでそちらをごらんください。



【発言者紹介】
山田太郎氏:みんなの党所属の参議院議員。コミケ街頭演説で有名。児童ポルノ法や青少年健全育成基本法による表現規制に反対して、積極的に活動している。元俳優の山本太郎議員とは別人です。

坂井崇俊氏:山田太郎議員秘書。『エンターテイメント表現の自由の会』(AFEE)代表。



以下、文字起こし。



山田太郎議員
「ちょっと今日はですね、しっかりその辺の話を時間が許す限りやってこうかと。今日は、児ポ(法)特集

坂井崇俊秘書
「児ポ特集って言うとなんか、違う特集になっちゃいますよ(苦笑)」

山田議員
「そうか、児童ポルノ規制法反対特集をですね、やりたいというふうに思っております。今日は何をやりたいかって言うとですね、実は今、前回の放送でもやりましたが、児童ポルノ規制法改正案がですね、いよいよ国会にですね、ゴールデンウイーク明けに提出されると。

で、一応、マンガとアニメのですね、いわゆる検討条項に関しては、なくなったと言っていますが、『単純所持』の部分に関しては残っているので、先程のような、コスプレイヤーの写真等も含めてどうなんだろう、っていうことは非常に、まあ問題もあるかと思います。それからもう一つ、マンガとアニメに関してもですね、実は、あのー、なんだっけ」

坂井秘書
「附則(注:坂井秘書は「附則」と言ってますが、先週の放送内容から考えて、山田議員は「附帯決議」と言いたかったんだと思います)

山田議員
「あ、附則だ、附則事項に載せて、検討をし続けるというふうに。で、附則決議というのはどの程度効力があるかって――」

坂井秘書
「あ、附帯決議」

山田議員
「あ、附帯決議っていうのはですね、法律ではないんですが、あのー、まあ、政府はそれによってですね、国会の決定事項の1つでありますから、あのー、実際には法律に書いてあると同じように、検討は進めなければいけないということになりますので、実はそういった意味での緊張感があります。で、我が党(=みんなの党)の党内でも、ちょっとこれは修正協議をしようということになりまして、えー、共同提案には乗らなかった。自公、えー、民は乗るのかな、乗んないのかな」

坂井秘書
「これは、でも、これ民は同意しないですよね(注:坂井秘書のこの発言は山田議員の発言とかぶって発せられているので、たぶんこう言っているけど、絶対にこう言ったとは断言できない部分です)」

山田議員
「それから結い。あ、あのー、維新は多分乗るでしょうね。ということで、えーと、共同決議、えー、が出てきて、かつ、あのー、自公はですね、自民党はですね、委員長提案という形で、委員会で議論をせずに、まあ本会議に直接出してですね、そのまま通してしまいたいと。まあいうことなんですけども、一応それについてはですね、委員会での審議をするように申し入れるということを今やろうとしていまして。そういったちょっと緊張する状況下でもありますので、少し今日はですね、重要な局面ですから、児童ポルノ規制法改正案に関する歴史とかですね、もう一度振り返りをですね、しっかりやりたいなあと、まあいうふうに思ってます。

(中略:児童ポルノ法改正案の問題点について。少し情報が古いですが、このへん参照→http://nijigenkisei.ldblog.jp/archives/28733330.html

(中略:『ドラえもん』の映画のテレビ放映で自主規制があった問題について。この辺を参照→http://otapol.jp/2014/03/post-658.html

(中略:刑法175条(わいせつ物頒布等)と児童ポルノ法と青少年健全育成条例の違いについて。この辺参照→http://afee.jp/2014/02/26/782/

山田議員
「ということで、まずですね、あのー、わいせつ、刑法175条と、それから青少年健全育成条例、とそれから、児童ポルノ規制法というのは全く違うものだということ。で、もう一つはですね、今回まあ、児童ポルノ規制法改正案に関しては、マンガとアニメは一旦法律から除外というか、・・・ましたが、青少年健全育成条例を青少年健全育成法にしようという、まあ、思惑もあって。自民党の方はですね、秋口の10月ぐらいから部会を開いてですね、青少年健全育成法を、まあ法律として作ろうというふうに準備をしてるようですから。まあそういうものを含めてまた出てくる可能性があると」

(注:自民党の部会で青少年健全育成基本法が議論されたのは去年の10月なので、その話だと思われます

山田議員
「で、そうなってくるとですね、コミケ等も含むんですけれども、えー、まあ、過激というふうに、あるいは性暴力等も、いわゆるマンガ等の対象から、かなり厳しく、えー、除外されますので、18歳未満の子たちはですね、コミケにはたぶん行けなくなっちゃう可能性は高いなあというふうに思いますけれども」

(中略:ヤフー知恵袋の『アニメのせいで家庭崩壊寸前です。誰か助けてください』についての話題)

(中略:紀伊國屋事件について。この辺参照→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%80%E4%BC%8A%E5%9B%BD%E5%B1%8B%E4%BA%8B%E4%BB%B6

(中略:フィギュアブログを児童ポルノ扱いして運営会社がブログ閉鎖を通告した件。この辺参照→http://afee.jp/2014/04/09/1245/

(中略:「CG児童ポルノ」事件について。この辺参照→http://otapol.jp/2013/12/post-321.htmlhttp://otapol.jp/2014/02/post-563.html

(中略:児童ポルノ法改正案のマンガ・アニメの規制につながる附則についてのおさらい。この附則は削除されるが、附帯決議でアニメやマンガを扱うかもしれないというのが、最近山田議員からもたらされた情報)

山田議員
「それで、もうひとつ。で、3号ポルノっていうのは今回問題になっていますけど、ここですね。すでにあるコレはですね、改正案ではなくて、児童ポルノの今ある定義なんですけど、3号、『衣服の全部または一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させまたは刺激するもの』だと、これがダメだというわけですね。

で、これについては、実はですね、判例がありまして、京都地裁で、判例が出ています。で、これは何で争われたかというとですね、平成12年7月17日に京都地裁でわいせつ図画販売、ポルノの販売に裁かれた事件がありまして、その時に被告側は、要はですね、この3号ポルノっていうのは、えー、曖昧な定義だからこれに違反したっていうのはおかしいじゃないかってことで無罪を主張していたと。

まあこういうことに対して、京都地裁はですね、どういうふうに判決をしてるか、判決の本文を持ってるんですけれども。この3号ポルノに対する解釈っていうのはですね、まず、児童の権利を保護することの重要性に鑑みて、刑法による猥褻の定義よりも幅広く取りますよと、こういうふうに言ってるんですね。で、要はここがポイントだと思うんですけども、児童ポルノの範囲を性欲を興奮または刺激せしめる点は必要であるが、しかし、更に、興奮または刺激しなくても処罰の対象とする。

また、禁止される行為の範囲も業としての貸与頒布の目的での製造にまで広げ、○○○○○(注:聞き取れず)を処罰するということにしたんだ、ということで、かなり京都地裁は踏み込んじゃったと、いうことで、これは必ずしも興奮刺激してなくてもいいんだよ、つまり、裁判の中では興奮したのかどうかってことが問われちゃったんで、『興奮したかどうかなんて見る側で分かんないじゃないか』って言ったら、『いや、興奮とか関係ないんだ』と、いうふうに、まあ裁判の中で言っちゃってるわけですね。で、問題となってる写真・ビデオテープが殊更扇情的な表現であったり、過度に性的感情を刺激するような内容である場合などに限るなど、特別な限定をしなくても、性欲を興奮させまたは刺激すると認められる以上は3号ポルノに該当すると解釈するべきである、ということなんですね。

でも、これだとあまりにも処罰の範囲が拡大してしまうことから、えー、最高裁判例が掲げる『通常人の正常な性的羞恥心を害し』という要件が活用されているとしても、法の一般原則から、その人としての普通人または一般人を基準として判断するのが相当である。何言ってるか分からないと。要は、普通人とか一般人を基準とするんだよ、と。つまり、えーと、周辺を読むとですね、愛好家の、えー、要は、基準ではないというふうに言ってるわけですね。

で、それはどういう場合に、じゃあ児童ポルノに当たるかっていうことは、被写体のですね、写真やビデオが全体に占める割合、裸になってる部分が長いかどうか。で、大きく描写されたり長時間描写されているか、性器等を殊更強調していないか、児童の取っているポーズや動作が扇情的な要素はないか、まあ、いやらしくないか、と。

えー、それからですね、児童の裸体等を撮影または録画する必然性ないし合理性があるかどうかも検討すると。で、性欲を興奮させ刺激するものであるかどうかは、一般通常人を基準として判断するべきだと。で、ストーリー性や学術性、芸術性などを有しているかどうか。ストーリー展開や学術芸術的表現などから、児童の裸体等を描写する必要性合理性が認められるか。なんか、裸体を表現する必要性と合理性っていうのはあるんだそうです。

で、そう考えると、まさにこの被告が出したものというのは、緩和の部分に当たらないと。つまり、性欲を興奮させ刺激するものかどうかはともかく、それに当たるんだと、こういうふうに言っちゃってるわけですよね。

で、実はこの判決が、今回のですね、3号ポルノに対して、答弁書っていうかですね、次の改正案をですね、通そうとする時の、えーとですね、こういうものも手に入れてるんですけども、『基本想定問答』っていうのが作られていてですね、まあ、これの元になっているわけです」

坂井秘書
「これ、一応京都地裁の判決なんですけど、このあとの高裁の判決とかも実はあったりしてですね。ホントにこれをですね、ホントに児童ポルノの定義の唯一の判例として見ていいのかっていうところは少し、また議論があるところなので。そこはちょっと別で詳しくまたやりたいなと」

山田議員
「高裁はどう言ってるの? これ」

坂井秘書
「高裁もちょっといろいろこう――」

山田議員
「最高裁は棄却しちゃってその通りだっつったのよ」

坂井秘書
「はい」

山田議員
「法律的には固まっちゃってるんだよね、だからそういう意味でも。じゃあちょっとその高裁の話はどっかでやりましょうと」

(中略:児童ポルノ法改正推進派について。高市早苗自民党政調会長が推進派であるという話)

(中略:片山さつき議員による初音ミクと絡めた児童ポルノ法推進発言について。片山議員の発言についてはこの辺参照→http://nijigenkisei.ldblog.jp/archives/29417076.html

(中略:産経新聞の紙面で山田議員と法案推進派の平沢勝栄議員が対談をした話。この辺参照→http://nijigenkisei.ldblog.jp/archives/28885391.html

(中略:BS日テレでの、山田議員と平沢議員の対談の話。この辺参照→http://nijigenkisei.ldblog.jp/archives/36375963.html

(中略:児童ポルノ法慎重派議員の多くが落選してしまった、というお話)

山田議員
「前回もちょっとやったんですけれども、じゃあ次にどうなったかというと、要はですね、この規制問題、マンガとアニメは一旦ですね、削除されて、附帯決議として付くんではないかというふうに、まあ言われていますが、いずれにしても週明けのですね、法務委員会、衆議院から議論がスタートして、何とかしてでも通常国会でこの法案をですね、通したいという動きです。

で、たぶんですね、背景にあるのは、えー、秋にですね、安倍総理が内閣改造をやります。で、自民党の役員もですね変えるというふうになっていますので、あのー、もしかしたら高市さん自身もですね、政調会長としては変わる可能性があるということで、たぶんそれで焦ってるんじゃないかなあと

で、かなり強引にですね、この時期になってギリギリで、まあこの法案をですね、変更してでも通したいっていうのを突っ込んできた」

(中略:マンガとアニメの条項が落ちたという話)

(中略:山田太郎議員による児童ポルノ法改正案に対する修正要望の話。この辺参照→http://taroyamada.jp/?p=5375

(中略:『想定問答集』のお話)


文字起こしは以上です。山田太郎議員は、児童ポルノ法によるアニメ・マンガ規制に反対の立場で、国会の内外で精力的に活動してくださっている議員さんです。具体的には、参議院予算委員会で安倍総理と麻生副総理に児童ポルノ法について質問してくれました。その他にも色々と動いてくれていますが、それについてはこのブログの過去記事を参照して下さい。山田議員のニコ生は毎週水曜日22時から放送されています。放送では頻繁に児童ポルノ法について取り上げて下さっています。



【参考リンク】
参議院議員・山田太郎 ニコニコチャンネル

山田太郎議員ツイッター

エンターテイメント表現の自由の会(AFEE)ツイッター

記事について何か問題等あれば、ブログ主のツイッターにご一報下さい→https://twitter.com/YuukiNijino