2017年11月

2017年11月6日に放送された石井苗子参議院議員のニコ生に、串田誠一衆議院議員が出演。串田議員は、弁護士として行政訴訟に関わった経験や、法律の知識も活かして『ビッグコミックスペリオール』でマンガ原作をした経験を語ってくれました。また、串田議員からは、

マンガって規制されやすいんですよ。『子供のものだから制限しちゃっていいんじゃないか』とか、そういう非常に規制されやすい部分があるので注意してかないと、それが表現の自由とか、どんどん侵害されていくっていうことにもなるので。そこはすごく僕としては、取り組んでいきたいなと思ってるんですね」


という発言や、

「マンガに関しては、例えば、LINEとかにスタンプとか動画とか入りますよね。そういうのが、マンガを規制することができるようになると、すべてのそういう通信手段に対しても、いろいろな意味で国家権力が関与していくってことにもなるので。マンガっていって、1つの本とか、マンガ本って思ってしまうと、大変危険なんですよ。世の中全てに規制がかかっていくので

という発言もありました。石井議員と串田議員の実際の発言を文字起こししたので以下に公開します。


文字起こしをする動画:
シリーズ新人議員に聞く 串田誠一議員【石井苗子の国会タックル第57回 2017/11/6】
http://nico.ms/lv308281081
(この動画の14:45付近から文字起こし)


171111



石井苗子参議院議員
「そういうお仕事(=行政訴訟に関わるなど、弁護士としての活発な活動)をしていらっしゃって、他には何か。もう、そんなに難しいことをしていたら、毎日大変で、他にやることはないでしょうね」

串田誠一衆議院議員
「まあ、そうですね(笑い)。ただ、趣味で推理小説を書くのが好きだったものですから」

石井議員
「今度は小説家ですか」

串田議員
「いやいや、小説家(笑い)」

石井議員
「(笑い)。大変な人ですね」

串田議員
「いやもう、能力のない中でそういうのをちょっとやってたら、マンガの小学館から

石井議員
「え、今、小説って言いましたけど、今度はマンガですか?」

串田議員
「いや、ちょっと法律雑誌に推理小説を連載してたら、小学館の編集者の目に留まりまして。マンガの原作を書かないかということで」

石井議員
「小説からマンガの原作を書かないか、ということで。ということは、原作なんですね」

串田議員
原作なんです。今日はちょっと、かなり昔に出したんですけど、こういう『OUT LAW』という、これ『ビッグコミックスペリオール』という

石井議員
「これはいくら私でも知ってますよ、ビッグコミックのスペリオール」

串田議員
この『OUT LAW』という(マンガは)国友やすゆきさんに絵を描いていただいて、僕が原作を書かせていただいて

石井議員
「この人、すごい有名な人ですよね、国友やすゆきさんって」

串田議員
「ええ、すごく有名な大先生でございます」

石井議員
「の原作をお書きになった」

串田議員
「はい。そういうチャンスをいただきまして」

石井議員
「どういうお話なんですか?」

串田議員
「まあ弁護士、僕と違ってカッコいい弁護士が(笑い)」

石井議員
「そんな謙遜しなくてもいいんです(笑い)。ご自身がヒーローでモデルなんでしょう?」

串田議員
「いやいや、とんでもないです。それで、法律的なことを書いて、解決していくっていう」

石井議員
「じゃあもう自分の思い通りに、こういうふうに解決していくんだっていうのを」

串田議員
「そうなんですよ。現実にできないことを」

石井議員
「どのくらい続いたんですか?」

串田議員
「まあ、そんなに長くはなかったんですけど、国友先生の都合もあったんですけど。ただまあ、続けさせていただきました。随分やらせていただきました」

石井議員
「そうですか、そうするとこの『OUT LAW』の中では、まあ、現実にそうならなくても、自由に表現できた感じがあります?

串田議員
「そうですね。普通の弁護士ができないようなことをやるのでマンガなんですよね。マンガはいいですね(うれしそうに笑う)

石井議員
「(笑い)。でも、マンガはお描きになる? 筆を走らせることはないんですか? 絵は」

串田議員
「そうなんですよ。間違えてマンガ描いてくださいって言われるんですけど、へのへのもへじぐらいしか描けないんですよ、ホントに」

石井議員
「そうなんだ、でも、表現をしていくところで、現実的には弁護士であったら、さっき仰ったようにも、窓口にも到達しないみたいなところを自由に表現できる。その表現の中の自由に、他にはどんなものがございました? その、法律だけじゃなくて

(注:「窓口にも到達しない」というのは、串田議員の弁護士時代の経験のお話を指しています。この文字起こしの前の部分でそのお話をしてくれていたので、実際のニコ生の動画を見てご確認ください)

串田議員
僕自身が法律っていうのを、勉強を始めたときもやっぱり、マンガから入ってったっていうのがあって。ですから、そういう意味では、マンガっていう自由度っていうのを大切にしたいなっていうのはありましたね

石井議員
「マンガから入っていった弁護士の勉強ってどういう」

串田議員
「例えば司法試験なんかでも民法とかすごい難しいですよね。それをマンガで説明してる本から入っていく。それで、今でもそうなんですよ。今でも難しい法律に関してはマンガで説明されてる本をまず見つけてきて、それでだいたいのアウトラインを分かってから、細かいところ。今でもそうです」

石井議員
「分かりやすさっていうのは全然違いますか?」

串田議員
「そうですね。やっぱり文言だとなかなかイメージが湧かないんですけど、マンガだとある程度ビジュアルで。で、写真と違うのは、リアリティがあまりないので、応用が効くんですよ。写真だと、なにか1つってなってしまうんですけど」

石井議員
「やっぱりマンガで導入部分があれば、グッと法律を勉強する年齢も低くても入りやすいかもしれませんね」

串田議員
「そうですね」

石井議員
「だって、知らないより知ってたほうがいいことがいっぱいあるのに、やたら敷居が高い法学部、みたいになってるよりは、小学校の時からそういう導入があったらいいと思うんですけどね」

串田議員
「それは政治もそうでしょうし、他のこともそうなんですけど、マンガから入っていくというのが非常に、僕は便利だなと思うんですね。

ただ、一方、逆に、マンガって規制されやすいんですよ。『子供のものだから制限しちゃっていいんじゃないか』とか、そういう非常に規制されやすい部分があるので注意してかないと、それが表現の自由とか、どんどん侵害されていくっていうことにもなるので。そこはすごく僕としては、取り組んでいきたいなと思ってるんですね

石井議員
「規制されるものっていうのは、ジャンルが結構決まってるような気がするんですよ。暴力とか、性に関することとか、非常に偏執的な趣味であったりっていうふうに、そういうものに規制をかける。

マンガそのものっていうのは、私たちが若い時みたいに『マンガなんか読んでるんじゃない』なんていう人、今いませんからね。そういう差別はさすがになくなったと思うんですけれども」

串田議員
マンガに関しては、例えば、LINEとかにスタンプとか動画とか入りますよね。そういうのが、マンガを規制することができるようになると、すべてのそういう通信手段に対しても、いろいろな意味で国家権力が関与していくってことにもなるので。マンガっていって、1つの本とか、マンガ本って思ってしまうと、大変危険なんですよ。世の中全てに規制がかかっていくので

石井議員
うん

串田議員
そこは注意していかなきゃいけない

石井議員
いかなきゃいけない。例えば、スタンプとかそういうものに規制がかかっていく。具体的にはどんな規制がかかっていくんですか?」

串田議員
「今回TPP環太平洋パートナーシップ協定で」

石井議員
「最初にやらされました、それ」

串田議員
「それで、著作権法の123条かな? そこが親告罪になってたのが、非親告罪になるということになってるんですけど。元々著作権っていうのは個人的法益なので、個人が良いとか悪いとか判断できるはずなのに、国家がそれを規制してくっていうのは基本的に僕は間違ってるんじゃないかなと思うんですね。

そういったところをTPPとかっていうことで、ないがしろにされていくということは気をつけなきゃいけないと思ってます」

石井議員
「つまり、そこに物があって、個人が選択して規制するのはいいけれど、最初からそこに物を置かないという規制はおかしいということですね。『スタンプこれもダメ』とか」

串田議員
「うん」

石井議員
「どういうものに規制がかかりやすいですか? 国家権力として」

串田議員
「やっぱり著作権として、どうしてかっていうと、実はアメリカに引っ張られすぎてるところがありまして。アメリカの著作権って、ある1匹の動物のために、変わってきてるんですよ。なんだか分かりますか?」

石井議員
「ミッキーマウスですよね」

串田議員
「ミッキーマウスを守るためにアメリカの著作権っていうのは、次から次へと延長されていってるんですね。で、業界的には、これをミッキーマウス法と言ってるんですよ。で、今回、2023年にも(ミッキーマウスの著作権者の)権限が規制されることにもなるんですけど、また、ロビー活動で(著作権の保護期間が)伸びることになるんですね。

そういう意味で、すごくアメリカのミッキーマウス法に、日本も非常に引きずられていくんですよ」

石井議員
「アメリカのミッキーマウスというのは、ミッキーマウスは世の中にたった1匹であって、これ以上もこれ以下も作ってはいけない、真似もしてはいけない、というすごいオーソリティなわけですね」

串田議員
「だから、ディズニー(の著作権)を侵害するとかしないとかっていうのは、親告罪じゃなくてもいいんじゃないかっていうような部分が、非常にそういう意味で影響されてしまうと、問題になるんじゃないか。

だから、ミッキーマウスみたいに商業的に大成功している部分は、別の法律で保護するなりなんなりすればいいのであって、全部の著作権がそれに引きずられてしまうと、著作権としての自由度がどんどん狭められていくというのが問題なんじゃないかと、僕は思ってるんですね」

石井議員
「お聞きしてる人に分かりやすく言うと、『そこに規制が緩和されるとミッキーマウスはどうなるの?』という質問にはどうお答えしますか?」

串田議員
「うーん、そこがアメリカの悩みなんだと思うし、ロビー活動が盛んにおこなわれてることだと思うので。だから、ミッキーマウスを守ることは大事だけれども、それと同時に著作権という(権利によって狭められてしまいかねない)表現の自由も守らなきゃいけないので、そこの調和を図っていく必要が絶対あると思うんですよ。

だから、そこの部分を曖昧にしてしまうと。例えば、『マンガだから規制してもいい』とか、そういうことになってしまったりとか、著作権に関して、『非親告罪化も例外の規定があるから大丈夫だ』と言っても、非常に曖昧なんですね。そういう曖昧なままにしておくと、業界的に言うとチリングエフェクト(=萎縮効果)と言って、萎縮してくんですよ。

本来は自由であっても『これもやばいかもしれないな』と思うと、そこの表現をしなくなるっていう。そういう意味で、どんどん表現が制限されていくということがあるので、そこの線引きっていうのはきっちりしてかなきゃいけないと思ってます」

石井議員
「とても面白いお話だと思うんですね。分かりにくいところがあるでしょう? 例えば、『この薬を飲んだら副作用がこう出ますけどいいですか?』みたいな分かりやすさがないので、規制緩和をするのと規制をしていくのとでは、社会にどのような変わりが出てくるのでしょうか、と。

そうすると、パッと、あまり。えー、国家権力といえば、例えば、警察なんかですね。監視をしていたら、職務質問と言われて、いきなり『なんでそんなことを聞かれなきゃいけないですか』ということも、向こうには自由があっても、こっちは答えない自由はあるんですかっていうと、引っ張られて行ってっちゃったりっていうような、そんな世の中にはなりたくないと思うと思うんですよ、皆さんね。

でも、アニメ・マンガ、表現、っていうと、『別に無くても不自由しないけれど』っていうような人がいるんですが、『そこがあらゆるところに影響を及ぼしていくんですよ、表現の自由に』ってところが難しいところですよね

(注:この『そこがあらゆるところに影響を及ぼしていくんですよ、表現の自由に』という言葉について、石井議員は声を大きくして強調して仰っていました

串田議員
「そういうことだと思うんですね。今もある調査によると日本の表現の自由っていうのは72位なんだそうですよ。むしろ低いんですよね。それが更にどんどん狭められていって、もう好きなことが言えなくなる、なにかLINEとかで書こうとしても、いつも捜査権が監視してるとかって思うと、びくびくしたりとか、そういう社会にはしたくないですよね」

石井議員
「今、TwitterとかLINEとか、かなり自由すぎて、この間あんな犯罪を起こしたのも、9人がどうのこうのという犯罪ありましたよね、あれもLINEでいっぺんに『誰かいませんか』と言えるような世の中をこれは規制したほうがいい、なんていう意見もありますよね?」

串田議員
表現と、なんか集めてあんな殺傷行為を行うということは、やっぱり区切らなきゃいけないのであって、殺傷行為を行ったから、それを表現することもダメだっていう話になっちゃうと、どんどん表現が規制されてしまうので、そこは線引きはキッチリしてかないと」

石井議員
そうなんですよ。そこをちゃんと理解するにはね、かなりのリテラシーっていうんですか、知識とか冷静な判断が必要で。普通の人はカーッとなると、『コレもやめといたほうが』、『アレもやめといたほうが』というように、『だから言わんこっちゃないじゃないですか』ってなってくるんですよね。

だから、すごくインテリジェンスがいると思うんですよ、『それはそれ、これはこれだ』と守ってくのは」


文字起こしは以上です。串田議員のマンガ等を含む表現の自由を守る取り組みに期待していきましょう。ちなみに、串田議員のHPにはこんな記述がありました。

*マンガやゲーム、パロディを規制すると想像力がない国になります。 

*私はできる限り表現を規制すべきでないと考えています(二重の基準論)。

 規制されたら原作なんて書いていられません。

 結局それはあらゆる表現の自由を奪うことにつながるのです。

 コミケも日本の文化です。


https://www.kushidaseiichi.com/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB/


公式HPにアニメ・マンガ等の表現を守る方向性の記述をしてくれる政治家というのは非常にレアだったりもします。

また、石井苗子議員は文字起こしの中で、番組司会者としてあえて串田議員の意見に対立する意見をぶつけたりもしていますが、文字起こしをきちんと読んでいただければ分かる通り、アニメ・マンガ等を含む表現の自由を重視する政治家でいらっしゃいます。

石井議員による、アニメ・マンガ等を含む表現の自由を守る方向性の活動というと、例えば、2017年3月27日の参議院予算委員会での質問があります。




石井苗子議員の活躍にも引き続き注目していきましょう!




【参考リンク】
串田誠一衆議院議員HP
https://www.kushidaseiichi.com/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB/

石井苗子議員Twitter
https://twitter.com/ishii_ishin

記事について何か問題等あれば、ブログ主のツイッターにご一報下さい→https://twitter.com/YuukiNijino  
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2015年6月、二次元規制反対派の中心的な団体であり、その活動を大手新聞の新聞記事でも取り上げられた事があるコンテンツ文化研究会を金銭的に支援するための勝手連的な取り組みを開始しました。

取り組みの詳細については、リンク先の記事に詳しく書いたので、詳細についてはそちらを参照して下さい(→二次元規制反対派の中心的な団体であるコンテンツ文化研究会を金銭的に支援する為の勝手連的な呼びかけ

この記事は、取り組み開始以来の毎月の寄付報告者の数を集計して公開するものです。

2015年6月の寄付報告者→15人

2015年7月の寄付報告者→21人

2015年8月の寄付報告者→21人

2015年9月の寄付報告者→25人

2015年10月の寄付報告者→26人

2015年11月の寄付報告者→28人

2015年12月の寄付報告者→22人

2016年1月の寄付報告者→32人

2016年2月の寄付報告者→28人

2016年3月の寄付報告者→24人


2016年4月の寄付報告者→27人

2016年5月の寄付報告者→27人

2016年6月の寄付報告者→26人

2016年7月の寄付報告者→32人

2016年8月の寄付報告者→29


2016年9月の寄付報告者→27

2016年10月の寄付報告者→26

2016年11月の寄付報告者→30人

2016年12月の寄付報告者→32人

2017年1月の寄付報告者→31人

2017年2月の寄付報告者→32人

2017年3月の寄付報告者→34人

2017年4月の寄付報告者→26

2017年5月の寄付報告者→28

2017年6月の寄付報告者→31人

2017年7月の寄付報告者→34人

2017年8月の寄付報告者→33人

2017年9月の寄付報告者→30人

2017年10月の寄付報告者→33人

実際の寄付報告者の寄付報告ツイートはコチラで確認できます。

※念の為に書いておきますが、この取り組みの呼びかけ人である私、虹乃ユウキはコンテンツ文化研究会とは無関係な人間であり、この取り組みはあくまで勝手連的な活動です。

二次元規制問題の備忘録管理人:虹乃ユウキ 
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